ブログを始めたばかりの頃は、やる気に満ちていて「毎日更新するぞ」と意気込む人が多いものです。
私も最初の一週間は夜更かししてでも記事を書き、公開ボタンを押すたびに胸が高鳴っていました。
しかし二週間も経たないうちに更新が止まり、気づけばブログは放置状態。
頭の片隅では「続けなきゃ」と思いつつも、パソコンを開くのが億劫になっていきました。
そんな経験をしてから、「なぜ続かないのか」という問いに真剣に向き合うようになったのです。
この記事では、初心者が挫折しやすい四つの原因を自分の体験と重ねながら掘り下げ、続けるためのヒントを考えてみたいと思います。
ブログが続かない理由:アクセスが少ない
ブログを始めた直後に直面する壁は、アクセスがほとんどないことです。
公開した記事が誰にも読まれない日が続くと、「自分の書いていることは意味があるのだろうか」と疑問が頭をよぎります。
最初に書いた記事が読まれないショック
私が最初にアップしたのはクラフトビールのレビューでした。
学生時代から地元のブルワリー巡りが好きで、味わいの違いを細かくメモしてきたので、「これをブログにまとめれば役立つ人がいるだろう」と思ったのです。
香りや苦味のニュアンス、フルーティーさの違いまで言葉を尽くして書いた記事は、自分の中ではかなり満足度が高いものでした。
ところが、数日経ってもアクセスはゼロ。
アナリティクスを開くたびに「誰も来ていない」という事実が突きつけられ、まるで自分の存在を否定されているような感覚すら覚えました。
孤独に耐えられなかった日々
アクセスがゼロの画面を眺める時間ほど虚しいものはありません。
あの頃の気持ちを例えるなら、照明の消えたホールでマイクを握って必死に語っているのに、客席には誰も座っていない状況に近いと思います。
拍手どころか、物音一つ聞こえない。そんな空気の中で言葉を発し続けるのは想像以上に精神的な負担でした。
ときどき「一体誰に向けて書いているんだろう」と自問してしまい、記事を書く手が止まる日もありました。
知識がなかったことで余計に落ち込んだ
今になって調べれば、ブログを始めてから最初の三ヶ月はアクセスがほとんど伸びないのが普通だとわかります。
Googleにインデックスされるまで時間がかかり、記事が検索結果に出てくるのも遅いからです。
でも、当時の私はそんな仕組みをまったく知りませんでした。
だから「努力が報われない」「向いていないのかもしれない」と早々に結論を出してしまいそうになったのです。
実際にそのタイミングで筆を折ってしまう人が多いのも、今なら理解できます。
小さな反応が支えになる
振り返ってみると、あのときTwitterやInstagramで記事をシェアしていれば、少なくとも数人から反応をもらえたはずです。
たとえ数人でも「読んだよ」「参考になった」と言ってもらえれば、不思議と次の記事に向かうエネルギーは湧いてくるものです。
人は完全な無視に弱い生き物で、誰か一人にでも届いたと感じられるだけで心の持ちようが変わります。
私が続けられなかった理由の一つは、そうした小さな工夫を怠っていたからだと今なら思うのです。
ブログが続かない理由:ネタ切れ
次に訪れるのは「何を書けばいいか分からない」という悩みです。
最初は勢いで書けても、数記事でストックが尽きてしまう。
私も三記事目を終えたあたりから筆が止まりました。
楽しかったはずの記事が自己満足に変わる
最初の頃は旅行や食事の思い出を書くのが純粋に楽しかったです。
とくに地元でよく通ったカフェの紹介記事は、思い出を文字に残せたようで満足感がありました。
ただ、時間が経つと「これは誰の役に立つんだろう」という疑問がふっと浮かんできます。
自分にとって大切な場所でも、読者にとってはただの情報のひとつ。
そう考えると、途端に公開ボタンを押す手が重くなりました。
書きたい気持ちと現実のズレ
不思議なもので、頭の中には「あれも書きたい」「これも紹介したい」というネタが浮かんでいたのに、文章にしようとすると手が止まることが増えました。
理由は単純で、自分の体験をそのまま書き連ねても「検索して読む人はいないのでは」という不安が付きまとったからです。
その不安があると、下書きを書いても途中で削除してしまい、公開できない記事がどんどん溜まっていきました。
読者視点を知らなかった
当時の私は「ブログ=日記の延長」と考えていて、読者が検索して記事にたどり着くという意識がほとんどありませんでした。
自分の書きたいことを書いて満足するのは悪くないですが、それだけではアクセスは増えません。
今振り返ると、当時は「読者が求めている情報は何か」という視点を持たなかったことが、ネタ切れの一番の原因だったと思います。
キーワード調査で視野が変わった
転機になったのは、ラッコキーワードを使ってみたときです。
「ブログ」と入力して出てきた候補には「ブログ 続かない」「ブログ アクセス 増やす方法」など、まさに自分と同じように悩んでいる人が探している言葉が並んでいました。
その瞬間、ブログは孤独な作業ではなく「誰かの疑問に応える場所」だと気づいたのです。
そこからは、ネタ切れの不安が少し和らぎ、記事の方向性も自然と見えてきました。
ブログが続かない理由:曖昧な目標
ブログを始める理由の多くは「収益を得たい」「好きなことを発信したい」といった漠然とした動機です。
私も例外ではなく、「いつか広告収入でお小遣いを稼げたらいいな」と軽い気持ちでスタートしました。
ゴールが見えないと迷子になる
数字を設定しないまま進めると、努力の手応えがなくなります。
三ヶ月経っても収益はゼロ。
記事数も十本に届かず、「何を基準に頑張ればいいのか」が分からなくなりました。
まるで地図を持たずに登山しているようで、どの方向へ歩けば山頂にたどり着けるのか全く見えない感覚でした。
その迷走が続いたとき、「やっぱり向いていないのでは」という諦めの気持ちが強まっていったのです。
数字を決めたら行動が変わった
一方で、後から「三ヶ月で三十記事」という具体的な目標を立てたときは不思議と筆が進みました。
曖昧な夢ではなく数字を決めたことで、記事を書くスピードや内容に対する意識も変わっていったのです。
カレンダーに「今日は一本書けた」「あと何記事必要だ」と書き込むたびに、小さな達成感が生まれ、それがモチベーションを支えてくれました。
達成感が積み重なる心地よさ
面白いのは、収益が出ていなくても「予定通り記事を書けた」というだけで気持ちが前向きになったことです。
数字に縛られるというより、ゲーム感覚で積み上げていく楽しさがありました。
進捗が可視化されると、不思議と不安よりも期待の方が大きくなっていくんですね。
曖昧な夢と現実のギャップ
今振り返ると、最初の私は「なんとなく稼げたらいい」という夢だけで走り出したために、現実とのギャップに押しつぶされました。
夢そのものは悪くないですが、道しるべがなければ迷子になります。
逆に、小さくても数値化した目標を設定すれば、ゴールまでの道のりが見えやすくなり、途中の景色すら楽しめるようになるのだと実感しました。
ブログが続かない理由:環境が整っていない
最後に大きいのは、ブログを書くための環境が整っていないことです。
やる気があっても、生活の中で書く時間や場所が確保できなければ続けるのは難しいでしょう。
ベッドでスマホ執筆は失敗のもと
私が最初に失敗したときは、寝る前にベッドでスマホから記事を書こうとしていました。
一日の疲れが溜まった状態で横になりながら画面を見ても集中できません。
数行書いたところで眠気が勝ち、気づけば画面は真っ暗。
未完成の下書きばかりがアプリに溜まり、公開できた記事はほんのわずかでした。
この「やったつもり」感覚が続いたことで、結局習慣にはならなかったのです。
習慣化できないまま気持ちが離れる
布団の中で書くのを続けていると、次第に「どうせ最後まで仕上がらない」という諦めが先に来るようになりました。
書きたい気持ちはあるのに形にならない。
そのギャップが大きくなって、ブログ自体から距離を置くようになったのです。
最初の挫折はまさにこの悪循環から生まれました。
朝の時間を味方につける
二度目の挑戦では思い切って書く時間を朝に切り替えました。
目覚めたらすぐ机に向かい、まずコーヒーを淹れる。
その香りがスイッチになり、自然とパソコンを立ち上げる流れができました。
30分でもいいからキーボードを叩くと決めたことで、「今日は書けなかった」という罪悪感が消え、生活の一部として書くことが根づいていったのです。
環境が気持ちを左右する
実際にやってみて分かったのは、人は意志の力だけでは続けられないということです。
静かな朝の時間、机の上に置いたマグカップ、開きっぱなしのエディタ画面。
そうした小さな環境の積み重ねが習慣を支えていました。
逆に環境が整っていないと、どれだけ気持ちがあっても簡単に挫折してしまう。
だからこそ「書く時間と場所を固定すること」が、ブログ継続の大きなポイントだと今は断言できます。
ブログを続けるための解決策
原因を一つずつ見てきましたが、大切なのは「同じ壁にぶつかっても、どう乗り越えるか」です。
最初の挑戦では挫折しましたが、二度目は小さな工夫で継続できました。
どれも特別な才能が必要なわけではなく、誰でもできる習慣の積み重ねです。
アクセスがなくても人と繋がる工夫をする
検索流入が育つまでは時間がかかります。
そこで私はSNSに記事をシェアしました。最初は数人から「読んだよ」と反応をもらえるだけでしたが、それだけで孤独感が和らぎました。
ゼロと一では大きな違いで、わずかなリアクションでも次の記事を書く力になったのです。
ネタ探しは読者の疑問から始める
ネタ切れに悩んだとき、ラッコキーワードやサジェスト検索を使ってみました。
「ブログ 続かない」「PV 増えない」といった言葉がずらりと出てきて、自分と同じ悩みを抱える人が多いことに驚きました。
そのとき「記事は独り言ではなく、誰かの疑問に答える場所だ」と気づき、ネタ探しが楽になったのです。
数字で測れる目標を立てる
「三ヶ月で三十記事」「半年で一万円」など、数字を決めるだけで進み方が変わりました。
カレンダーにチェックを入れるたびに、小さな達成感が積み重なります。
収益が出るのは時間がかかっても、「目標に近づいている」という実感があれば不思議と続けられるものです。
環境を整えて習慣化する
朝の時間を固定し、机に向かってコーヒーを飲みながら記事を書くようにしたら、自然とリズムができました。
生活の一部に組み込むと「特別な努力をしている」という感覚が薄れ、無理なく続けられます。
結局、ブログを継続できるかどうかは、環境づくりで半分決まるのかもしれません。
まとめ
ブログ初心者が「何を書くか」で迷うのは当たり前のことです。
日記でも、学びのアウトプットでも、好きなものの紹介でも、最初の一歩としてはどれも立派なテーマになります。
大切なのは、書きながら少しずつ自分なりの方向性を見つけていくこと。
「こんな記事でいいのかな?」と不安に思うより、まずは公開してみることの方が大切です。
ブログは消しても直しても書き足してもいい自由な場所。
完璧を求めるより、続けながら成長していければ十分です。
そして、もし過去に挫折したことがあっても、それは「失敗」ではなく「経験値」。
あなたがもう一度挑戦すれば、その積み重ねが必ず力になります。
だからこそ、今日の一記事が未来のあなたをつくります。
小さな一歩でいいので、今この瞬間から「もう一度書いてみよう」と始めてみませんか?
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